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歯科コラム COLUMN

都会のかかりつけ医を目指して。子どもから大人の“生涯の歯”を守る「ファミリー予防歯科」を始めた理由

都会のかかりつけ医を目指して。子どもから大人の“生涯の歯”を守る「ファミリー予防歯科」を始めた理由

Q1. なぜ港区・虎ノ門に「大人と子どものファミリー予防歯科」をリニューアル開院するのか

今回のリニューアルにあたり、ホームページには当院がご提供できる先進的な治療や設備について、かなり網羅的に情報を掲載しました。情報量が多いのでサイトの中で迷われてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、私たちのコアにある「一番の売り」はとてもシンプルです。それは、『虎ノ門・神谷町エリアにおいて、小さなお子様からお父様・お母様、そしてシニア世代まで、家族みんなの歯を守り続ける“予防歯科”として、都会のかかりつけ歯科医になる』ということです。

当院の最大の特徴は、オフィス街でありながら「小児歯科」をしっかりと標榜し、子どもから大人までをシニアも含めてシームレスに診られる環境を整えている点にあります。悪くなってから削って詰める「その場しのぎの治療」ではなく、そもそもむし歯や歯周病にさせないための「生涯を通じた予防歯科」こそが、私たちが地域にご提供したい最大の価値です。

Q2. 虎ノ門周辺・近隣エリアにポッカリと空いた「ファミリー向け予防歯科」の空白

はい、これには非常に明確な理由と、この街に対する危機感にも似た想いがあります。私たちが診療を行う東京都港区全体を見ると、約580件ほどの歯科医院(厚生労働省 医療施設調査 2020年)があり、その多くが小児歯科を標榜しています。一見、歯科医療に恵まれた地域に思えますよね。

しかし、これを「虎ノ門周辺」や、当院の目の前にある神谷町駅・虎ノ門ヒルズ駅エリア、さらには近隣の御成門や新橋、六本木、赤坂といった一帯に絞り込んでいくと、景色は一変します。この周辺には歯科医院がひしめき合う超激戦区なのですが、その多くが、近隣で働くビジネス層をターゲットにした一般歯科、ホワイトニングなどの審美歯科、あるいはインプラントや入れ歯の治療が中心です。

そのため、このエリアで本格的な「子どものためのむし歯予防や予防矯正」を掲げ、かつ「親御様も一緒に歯のメンテナンスに継続して通える」という、本当の意味でのファミリー歯科は、実はとても少ないのです。

これまではそれでも良かったのかもしれません。しかし、今の虎ノ門や神谷町は、虎ノ門ヒルズや麻布台ヒルズをはじめとする大規模な再開発によって、単なるオフィス街から「たくさんの家族が暮らし、子どもを育てる街」へと激変しています。

近隣のタワーマンション等に新しく移り住んでこられた子育て世代の方々から、「近くに子どもを安心して連れて行ける歯医者さんがない」「大人のためのスタイリッシュなクリニックばかりで、子どもの予防のために白金や高輪、あるいは一駅離れた住宅街まで遠出している」というお悩みを本当にたくさん伺うようになりました。

歯科医院は星の数ほどある街なのに、ここに住むご家族のための「かかりつけの歯医者」がポッカリと抜け落ちていたんです。

Q3. 痛くなってから通う場所から、痛くならないために通う場所へ――家族の笑顔を支えるライフラインを目指して

まさにその通りです。だからこそ私たちは、これまで培ってきた小さなお子様のむし歯予防や、骨格の成長を正しく促す小児矯正のノウハウを活かし、この虎ノ門・神谷町エリアの「家族の受け皿」になろうと決めました。

当院が虎ノ門おとなこども歯科・矯正歯科にリニューアルする理由は、それがご家族の未来への最大の投資になるからです。幼少期から正しい予防管理を行い、歯並びを整えておくことで、大人になってからむし歯や歯周病で苦しむリスクは劇的に減らせます。そして同時に、忙しいお父様・お母様も、お子様の診療のついでにプロフェッショナルによる歯のメンテナンスを受けていただくことで、ご自身の歯を生涯にわたって残すことができる。

当院のホームページには、一般歯科から高度な専門治療まで幅広く掲載していますが、それはすべて「あらゆるライフステージのご家族を、迷わず当院だけで完結して守り続けるため」の網羅性です。入り口は「子どもさんのフッ素塗布」でも「お父さんの定期検診」でも構いません。

私たちは、この変化を遂げる港区虎ノ門・神谷町の地で、ビジネスパーソンの方々はもちろん、この街に暮らすすべてのファミリーにとっての「都会のかかりつけ歯科医」として、痛くなる前に笑顔で集まる場所にしていきたいと考えています。お買い物のついでや、学校・習い事の帰りに、ぜひご家族みんなで気軽にお立ち寄りください。

Q4. 研究者としての歩みと、「予防」への必然性

私はもともと東京医科歯科大学で、「歯をいかに残すか」を専門に学んできました。なかでも接着歯学は日本が世界をリードしている分野で、コンポジットレジンや接着修復、根管治療といった「歯質をできる限り残す治療」の研究に長く携わってきました。2002年に歯学博士の学位を取得するまで、一貫して”削る量を最小限にし、ご自身の歯で生涯を過ごしていただく”というコンセプトのもとに臨床と研究を重ねてきたと言えます。

ただ、むし歯治療を中心に診療を続けるなかで、ある時期から「治療技術を磨くこと」と同じくらい、「そもそもむし歯にしないこと」の重要性を強く意識するようになりました。

大きな転機となったのが、30代後半に手に取った須貝昭弘先生のご著書『ホームドクターによる子どもたちを健全歯列に導くためのコツ』(クインテッセンス出版)です。小さい頃から継続的にかかわり、むし歯にならない口腔環境へと導いていく――この「ホームドクター」という考え方に深く共感し、人生は有限であるからこそ、これからは”削って治す世界観”ではなく、”そもそもむし歯にならない世界観”のなかで地域の方々と関わっていきたい、と決意が固まりました。

その後、予防歯科の聖地と呼ばれるスウェーデン、そしてキシリトール研究の最前線であるフィンランドトゥルク大学やヘルシンキ大学にも足を運び、むし歯予防の最新の知見と現場を自分の目で確かめてきました。歯を残す研究を突き詰めてきたからこそ辿り着いた、必然的な選択肢が「予防歯科への注力」だったのです。

Q5. 多職種チームへのこだわり

むし歯に限らず、口の中の病気の多くは「口からものが入る」こと――すなわち食習慣の積み重ねに起因します。そして「食べる」という行為そのものが、咀嚼や嚥下をはじめとする口腔機能に支えられています。

とくにお子さんは、母乳から離乳食、そして固形食へと、食べ方そのものを獲得していく発達の過程にあります。食べることだけでなく、鼻で呼吸すること、舌や口唇を正しく使うこと、そしてそれを支える姿勢まで――お口の機能は全身の健やかな成長と結びついています。当院では、こうした機能が健やかに育っていくよう、必要に応じて舌や口唇の使い方・癖を整える筋機能矯正(MFT)も取り入れながら、お子さん一人ひとりの発達に寄り添って支えていくことを、とりわけ大切にしています。口腔機能は全年齢にかかわるテーマですが、発達のただ中にあるお子さんへの支援に、私たちはとくに力を注いでいます。

だからこそ虎ノ門おとなこども歯科・矯正歯科では、歯科衛生士に加えて管理栄養士を複数名体制で配置しています。「何を食べるか」だけでなく「どう食べるか」――食べる機能の獲得そのものを、栄養の専門職がお子さん本人と保護者の双方に寄り添ってお伝えする。むし歯治療を入り口に、ご家族全体の健康と、お子さんの健やかな発育を支えていくことが、地域の歯科医院としての役割だと考えています。

もう一つの柱が、トリートメントコーディネーター(TC)の存在です。お子さんの口腔機能の発達は、医院での関わり以上に、ご家庭での日々の積み重ねが鍵を握ります。だからこそ当院では、保護者の方が何にお困りで、お子さんにどう育ってほしいと願っていらっしゃるか――その思いをていねいに伺い、治療や訓練の計画をわかりやすくご説明し、進み具合を一緒に確認していく時間を大切にしています。

こうしたコミュニケーションは、医師や衛生士の診療時間のなかだけでは十分に行いきれません。当院ではTCが保護者と医院の架け橋となり、ご家族みなさまが安心して通っていただける環境を整えています。現在は専任のTCに加え、兼務のスタッフも含めて常時3名以上が稼働している体制です。

歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士・TCがそれぞれの専門性を持ち寄り、「治療する」だけでなくお子さんの口腔機能を「育てる」、家族を「支える」この多職種チームでの関わりこそ、当院がこだわり続けている理由です。

Q6. 開業から20年――街と人への思い、これからの役割

2006年に前身の片平歯科医院を開設してから、まもなく20年になります。虎ノ門・神谷町という街は、もともとオフィスワーカーが行き交うビジネス街でしたが、麻布台ヒルズや虎ノ門ヒルズをはじめとした大規模な再開発が進むなかで、街の表情が大きく変わってきました。やむを得ず長年住み慣れた土地を離れていかれる方もいれば、新しく移り住んでこられるご家族もいらっしゃる。小学校が統合される一方で私立校が増えるなど、暮らしの形そのものが移り変わってきたのを、現場でずっと見守ってきました。

そのなかで実感しているのが、港区にお子さんや若いファミリーが確実に増えているということ、そしてそのご家族を受け止められる「子ども・ファミリー歯科」を掲げる歯科医院が、まだまだ少ないということです。私自身、「人の役に立ちたい」という気持ちが診療の原動力ですので、これからは地域の皆さんと協力しながら、むし歯予防と口腔育成の領域で、より大きな役割を担っていきたいと考えています。

具体的には、お子さんと保護者の双方に負担の少ない受診環境づくりを大切にしています。最初の2回ほどは保護者の方に同伴いただきますが、それ以降の予防歯科の通院では、保護者の方の待ち時間は平均15分前後に収まるよう運用を工夫しています。

また、保護者の方ご自身もメンテナンスで通われるケースが多く、親子で一緒に通い続けていただきたいと考え、キッズスペースの拡充も視野に入れています。

20年という時間のなかで、変わらず大切にしてきたのは「ご自身の歯で生涯を過ごしていただく」という保存学の原点です。そして、これからの20年で新しく担っていきたいのが、街と一緒に育つ「地域のホームドクター」としての役割です。

再開発で生まれ変わる港区のなかで、ご家族の暮らしにいちばん身近な医療機関のひとつとして、子どもたちの未来の口腔環境を支えていきたいと思っています。

 

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